こんにちは、ユウです。
佐河龍氏が提案する
「FXブラック・ジャック伝説」の
第1話が公開されました。
「FXブラック・ジャック伝説」は
FXの完全自動売買システム(EA)です。
問題点をお伝えします。
<目次>
①「FXブラック・ジャック伝説」の特徴
②バックテストとフォワードテストの問題点
③完全自動売買システム(EA)の問題点
④参加者の実績の問題点
⑤参加条件
⑥参加する前に確認すべきこと
①FXブラック・ジャック伝説の特徴
FXブラック・ジャック伝説は、
FXの完全自動売買システム(EA)です。
商品説明では、
「ほったらかし、完全自動で、
誰もが5億円という膨大な資産を、
目指すことができる」
とアピールしています。
ロジックの詳細は
まだ明らかにされていません。
②バックテストとフォワードテストの問題点
1)バックテストは実際のトレード実績ではない
案内の商品説明や動画内では、
バックテスト結果の資産曲線が提示されています。
期間は、2007年1月1日~2021年7月27日の
約14年8カ月の間です。
これを見ると、約100万円の投資金でスタートして、
約14年8カ月後には約5億円になっています。
動画内の説明では、
「右肩上がりに、見事に増えていく資産」
として示されています。
しかし、バックテストは、実際のトレード実績ではありません。
バックテストとは、
過去の一定期間の為替データを使って
自動売買ツールを、動作させて、
どのような成果を上げることができたのか、
をシミュレーションすることです。
あくまで過去のデータを使った、
シミュレーションにすぎません。
すでに分かっている為替データを使うわけですから、
悪いシミュレーション結果が出てくれば、
良い結果が出るように、ツールを改良することができます。
つまり、バックテストの結果を良く見せることは、
自動売買ツールを改良するだけで簡単に得られます。
なぜならば、過去データは確定したデータなので、
数字は動かないからです。
そのすでに分かっている過去データに合うように、
条件を追加したり、パラメータを調整すれば良いだけです。
なお、過去の一定期間のバックテストの結果が良くなるように、
無理やり過去の為替データに合わせるために
必要以上に条件設定を調整することを、
カーブフィッティング(過剰最適化)と言います。
自動売買ツールの性能を良く見せるために、
カーブフィッティングを行うことは、
よく行われていると言われています。
2)運用途中の落ち込みに注意
バックテスト結果を見るときに、
注目する点があります。
それは、資産が増減しているという
カーブの途中の増減幅です。
右肩上がりに見事に増えていく資産
として示されていますが、
実際にはかなり増えたり減ったりと、
変動が激しくなっています。
2007年1月1日~2021年7月27日の間に、
約100万円が約5億円になったとしても
この減る原因となった取引が最初のころに、
起きる可能性があります。
その場合、その時点で赤字になり、
破綻する可能性があります。
バックテストでは、最終の利益よりも、
むしろ途中で破綻しないように、
増減の変化が少ないことが、
重要な要素になってきます。
3)フォワードテスト期間が短い
案内の商品説明や動画内では、
フォワードテスト結果の資産曲線も
提示されています。
フォワードテストというのは、
自動売買ツールを実際に運用して
実績を確認していくことです。
ただし、リアルの口座ではなく、
バーチャルのお金を使ったデモ口座で
テストすることが多いようです。
動画内では、フォワードテスト期間は、
2021年4月19日~5月28日の約1ヶ月半の間、
そして、1ヶ月半で20.98%の利益を得ている、
と言っています。
しかし、
フォワードテストとしては期間があまりにも短いので、
市況の突発的な変化や、ファンダメンタルズの影響を
どれだけクリアできるかは未知数と言わざるを得ません。
少なくとも実績を示すためには、
数年間のフォワードテストは必要だと思われます。
③自動売買ツールの問題点
1)ツールを稼働させるタイミングで個人差が出る。
自動売買ツールが自動で売買するとしても、
ツールに全てお任せであっても、
ツールを稼働させるタイミングで個人差が出ます。
例えば、下記のように
AさんとBさんのツール稼働スタート時期が
異なったとします。
勝敗 参加時期
-------------------------------
1日目 勝ち Aさんスタート
2日目 勝ち
3日目 勝ち
4日目 負け Bさんスタート
5日目 負け
1日目から参加したAさんは5日目までで
3勝2敗になります。
Bさんは4日目から参入したので
2敗(全敗)です。
このように、同じ自動売買ツールを使っても、
スタートの時期が異なれば、利益を得るどころか、
損失を出すこともありえます。
2)投資金の量で個人差が出る。
投資資金は参加者個人ごとに異なります。
投資資金が異なれば、得られる利益は
個人ごと異なります。
投資金額が10万円と100万円とでは、
勝った場合の利益金額は10倍違ってきます。
また投資金が少ないと、途中で負けたときに、
破産する場合もありえます。
例えば、途中で10万円負けたとします。
投資金が100万円の人はまだ、90万円の余力があるので、
引き続き取引ができます。
しかし、投資金が10万円の人は全額なくなってしまうので、
退場せざるを得なくなります。
3)一部裁量の部分で個人差がでる。
自動売買ツールは、一部裁量が入る場合があります。
一部裁量が入ると個人差が出ます。
裁量とは、ツールによる取引ではなく
個人の判断で取引を行うことです。
取引の実力や経験は一人一人異なりますから、
個人判断で行った取引結果には個人差が出ます。
利益を得られる人もいれば、損失を出す人もいます。
裁量が取引の判断に一部でも入れば、
自動売買ツールであっても、
個人によって結果は異なります。
4)ツールのカスタマイズ(設定)の内容で個人差が出る。
自動売買システムには、
使用者の取引スタイルに応じて、
個人が後から調整できるカスタマイズ機能
がついているものがあります。
ハイリスクハイリターンを狙う投資スタイルか、
安全に取引するタイプか、など
個人の要望に合わせるものです。
取引や損切りのタイミングなど、
使用者が調整できる場合があるのです。
カスタマイズを行った場合、
同じ自動売買ツールであっても
設定に応じて取引内容が変わってきます。
その結果、予定していた利益を得られない
ということも起こりえます。
FXブラック・ジャック伝説の参加者が
利益を得られるかどうかは、
今までの参加者の実績を確認する必要があります。
④参加者の実績の問題点
参加者の利益金額は1件も書いてありません。
⑤参加条件
参加費は現時点では明らかにされていません。
参加費用以外に投資金が必要になります。
⑥参加する前に確認すべきこと
1)初心者の毎月の利益金額
参加した初心者が、
毎月得ている利益金額を確認することが重要です。
2)利益金額を得るまでのお金の動き
毎月の利益金額を得るまでのお金の動き、
つまりどのようなお金の増減があったかを
確認することが重要です。
お金の増減というのは詳細な取引内容のことです。
・エントリー時のレート
・決済時のレート
・取引通貨量(何万通貨で取引したのか)
・いつエントリーしていつ決済したのか(投資期間)
・トレードによって得られた利益金額
それぞれの取引ごとに
この5点を確認することが重要です。
また、ハイリスクハイリターンではない、
健全な手法で取引をしているかどうか
の確認も重要です。
つまり、毎月の利益金額と
毎月の利益金額を得るまでの
お金の動きの確認が重要になります。
3)参加者の人数と毎月利益を得ている初心者の人数
使用者が何人いて、
毎月利益を得ている初心者が何人いるのか
を確認することが重要です。
たくさんの参加者が毎月安定的に利益を得ていること、
そして高い利益率で利益を得ていること、
この2点でプロジェクトの良し悪しが決まります。
これから明らかになる参加費用と投資金と、
利用者の毎月の利益金額を照らし合わせて、
参加するに見合う価値があるかどうかを
判断するプロジェクトです。