<目次>
①OEM/ODMとは
②OEM/ODMのメリット
③大量発注のOEM/ODMの問題点
④小ロット発注のOEM/ODMの問題点
⑤OEM/ODMで独占する方法
①OEM/ODMとは
発注者のオリジナルブランド商品を生産することを、
OEM生産あるいはODM生産と言います。
1)OEMとは
OEMは「Original Equipment Manufacturing」の略語であり、
日本語にすると相手先ブランド製造となります。
製品の企画、開発、デザインを発注側が行い、
詳細デザイン図やサンプル、仕様まで生産側に提供します。
それを受けた生産側が製造を行います。
製品によっては発注側から技術指導を受けることもあります。
例えば、Apple社のiPhoneがよく知られています。
Appleでは製品開発から設計、企画、生産スケジュールに至るまで、
完全にコントロールし、製造メーカーに生産のみを委託しています。
2)ODMとは
ODMは「Original Design Manufacturing」の略語であり、
生産側が製品のデザインや開発から設計、製造までを行い、
発注側が自分のブランドが付いた製品を販売するという生産方式です。
例えば、ノーブランドのTシャツを製造しているメーカーに、
発注者のブランドを入れたTシャツを生産させることです。
発注者のロゴやタグを入れたパッケージにして納品すれば、
発注者のオリジナルブランドTシャツとして
独占的に販売出来ます。
企画、開発、デザインまでを行うかどうかで、
OEMとODMを使い分けますが、
実際は、OEMでも生産側が製品の設計の一部を担当する
ような場合もあります。
ODMでもデザインにまで入り込んで製品を作る場合もありますし、
すでに出来上がっている既製品を買ってきて
ブランドを張り替えるだけのケースもあります。
一般的に、オリジナルブランドを生産することを、
OEMと言うことが多いようです。
②OEM/ODMのメリット
自分のブランドとして販売できるので、
Amanonで販売する場合に、商品ページに
相乗り出品されないメリットがあります。
Amanonの商品ページ相乗り出品というのは、
Amazonで商品を販売する際に、
同じ商品を、同じ商品ページに出品することです。
Amazonの出品方法は、同じ商品は1商品ページに出品する、
というルールになっています。
そのため、複数の出品者が同じ商品を出品する場合、
すべての出品者が同じページに出品することになります。
同じページで価格を容易に比べることができるので、
その結果、競争になりやすくなります。
オリジナルブランド商品であれば、
他の出品者は相乗り出品できないので、
独自の価格を付けることができ、
価格競争に巻き込まれることがなくなります。
③大量発注のOEM/ODMの問題点
1)大きな資金が必要になる
大量発注するので、発注の際に大きな資金が必要になります。
商品が出来上がるまでに、通常は1ヶ月以上はかかります。
検品をしたり、輸送に時間がかかると、
入手するまでにさらに時間がかかります。
大量の商品をすぐに売れるとは限らないので、
その何か月もの間の資金繰りが重要になります。
2)大量在庫を抱えるリスク
大量に発注すると大量に在庫することになります。
そのため、在庫を抱えるリスクがあります。
売れた分の商品の利益だけではなく、在庫の残りの確認が重要です。
在庫を含めて利益や利益率がどのくらいあるかを確認する必要があります。
3)思ったほど差別化にならない
4)商品ページの作りこみが必要
既存の商品に、自分のブランドを
入れる程度のOEMの場合は
類似品が多くなります。
他の出品者も同様のことを考え、
同じメーカーにOEM依頼するから、
競合が出てくるのです。
例えば、Amazonで独自ブランドとして、
自分のページで出品しても、
同時に関連商品がたくさん表示されますので、
比較されてしまいます。
同じような機能であれば、ブランドが異なっていても、
安いところから売れることになります。
つまり、独自ブランドを作っても、
あまり差別化にならないということです。
そして、結局価格競争になり、
当初思ったような利益が
得られないことになります。
4)商品ページの作りこみが必要
商品ページの作りこみが必要になります。
Amanonの出品では、相乗りをされない代わりに、
商品ページを自分で作る必要があります。
④小ロット発注のOEM/ODMの問題点
1)独占できないリスク
OEMは小ロットでも発注可能なものはあります。
例えば、既存のノーブランドTシャツに
自分のブランドを付けるオリジナルTシャツ
のような製品は、オリジナルではありますが、
似たような製品はたくさん出回っています。
Amazonで出品しても、関連商品に類似品が出てくるので、
差別化はしにくく、独占できる可能性は低いです。
2)利益が得られないリスク
大量ロットで発注する場合は仕入れ価格が
安くなる可能性ありますが、
小ロットの場合はノーブランドをそのままよりも、
仕入れ価格が場合高くなります。
独占できないと利益が良いとは言えません。
⑤OEM/ODMで独占する方法
OEM/ODMで成功するためには次の条件が必要です。
1)独自の商品開発力を持っている。
2)大量に作ったものを全部さばける販売力を持っている。
3)固定客やリピーターを抱えている。
つまり、
オリジナルブランドを作ってビジネスにするのは、
個人が副業として片手間でやるには
ハードルが高いということになります。